2007年10月15日(月)13:06

オーストリアはEU首脳会議でドイツからの医学部志願者の問題を提起すると警告

ルクセンブルク(AFP)

オーストリアはドイツからの医学部志願者の受け入れ問題を必要とあらばEU首脳会議で提起する意向である。今後数日中に解決に至らなければ、アルフレート・グーゼンバウアー首相はこの問題を木曜日以降リスボンで開かれるEU首脳会議で議題にする意向である、とオーストリアのウルズラ・プラスニク外相は月曜日、ルクセンブルクで開かれたEU外相理事会の枠外で警告した。オーストリアがこの問題でEU改革条約を阻止するか否かについては外相は明言を避けた。

欧州委員会はオーストリア政府に対して、他のEU加盟国出身の医学部志願者に対する制限を撤廃するよう求めており、すでに条約違反に対する手続きを開始した。オーストリアは定員の割当制度を採っており、4分の3は自国の学生用に確保している。しかし欧州委員会は、これを自由な大学選択を定めたEUの規定に違反するものと見ている。一方オーストリアは、ドイツの医学部・歯学部志願者が自国の入学試験(ヌメルス・クラウズスNumerus Clausus)を避けるためにオーストリアの大学に殺到している、と反論している。

プラスニク外相によれば、オーストリア政府は今週中にも「永続的な解決策、すなわち法的な確実性を保証する解決策」を要求するという。またこの問題でオーストリアは加盟9ヶ国の支持を得ているという。ドイツのフランクヴァルター・シュタインマイヤー外相(社会民主党)は外相理事会の枠外で、ドイツ政府も欧州委員会との交渉ではオーストリアを支持していると語った。しかし、「過渡的な解決策」しか見えないとも述べた。欧州委員会では、オーストリア政府に対する措置を5年間停止し、この猶予期間にオーストリアの大学をめぐる状況を調査するという案が囁かれている。これについてプラスニク外相は、解決には「もちろん色々なバリエーション」があると述べるに留まった。

原題:Oesterreich droht mit Streit auf EU-Gipfel um Medizin-Studium




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